農村から日本を元気に。
米から始まる地域の循環
KURUKURU 森本さん・矢野さん・小松さん
広島県・安芸高田市向原町で米糀の商品化などを行っているKURUKURUさん。最近ではお米を使った離乳食を開発したとのことで、赤ちゃんを連れての和気あいあいとした取材となりました。(左:森本さん・中央:矢野さん・右:小松さん)
同じ受け継いだ者として
「地域の方から受け継いだという共通点もあり2人で起業しました」10年ほど前、地元である安芸高田市で地域おこし協力隊として活動していた森本さんは、向原駅前の食料品店をご高齢のオーナーから受け継いだのだそう。時期を同じくして、矢野さんも向原の米農家から田んぼを受け継ぎ、未経験で農業を始めたのだとか。「地域内で壁もありながらアップデートしていくワクワク感。私たちがそれを体現していきたいです」
くるくる・循環を生み出したい
栽培の中で出る規格外の米を使って、米粉麺やコースター、第1弾の商品となる甘糀を使った離乳食を開発してきたのだそう。「日本人に馴染み深い”米”で商品を作るからこそ、こんな形で地域資源を活用できるのだと可能性を感じてもらいたいです」日本の文化は農村から生まれるからこそ、地方の農村が元気になれば、人も集まってくる。そんな循環(くるくる)を生み出していきたいとKURUKURUのビジョンを語ってくださりました。
農村の魅力とは
「初めは安芸高田のスキルをもった人たちの拠点になればと、KURUKURUというシェアキッチンをこの施設内に作りました」取材時も英会話の先生や、多文化共生の相談員さんなど異色のメンバーで、皆さん農業もやってると言うので驚きです。「農村での生活を通して、不便はプレゼントだと思っています。自然や文化に触れる中で遊び方や、どう目の前の物を生かすか考える洞察力がつく」皆さんの言葉から農村の魅力を純粋に感じました。
生徒数が足りずに閉校寸前の向原高校を残そうと、支援の取り組みもしている森本さん。自分たちが地域資源を生かして新しい可能性を見出していく。そんな背中を見せるのだという熱量を終始感じた取材でした。