70歳から始める農業。
素人として苦労も楽しむ

佐藤さん

広島県・府中市栗柄町で白ネギや紫玉ねぎを育てる佐藤さん。道の駅の野菜の仕入れに来た時に、突撃で声をかけて「誰やおまえさん!」と冗談を言われつつ、おしゃべり好きで畑までお邪魔してきました。

温もりは欠かさない白ネギ作り

「寒くならないように、これで温かくする。優しいんよわしは」そう言って黒のマルチ(シート)をネギの苗に大事そうにかける佐藤さん。ネギ栽培は一年がかりだからこそ、手がかかるのだとのこと。「特に白ネギは、途中から土を山みたいに盛らないといけない。その加減が難しいよな」ネギの白い部分は土に埋まっていたって知ってました?

 

虫も人間も進化する

当初育てていたアスパラガス、白ネギも虫や病気の対策が大変なのだそう。「今まで使ってきた農薬に対しても『それはもう覚えたよ~』と虫が話しておったわ」苦労話も冗談にするのも、佐藤さんらしいなと感じます。「人間も尾骨ってあるやろ?あれは猿とかの尻尾の名残なんよ。虫も同じで日々進化しているからな、戦いだね。」

70歳でも日々を楽しく

そんな佐藤さんは今年で72歳。元々は建設会社で働いていたのだとか。「野菜作りは始めて5年ぐらい。産直市や道の駅が出来てから出荷するようになったね」昔の縁側付きの一軒家の話で盛り上がっていると、話題は趣味の話に。「歌うのが好きでね、のど自慢にも出たことがあるんよ。ただ一生懸命歌ったけど、鐘はカーンッの1回。あれはテレビ局の策略だね笑」喋るたびに突っ込ませてくれる佐藤さんがたまらなく好きです。

掘れば掘るほど色んな思い出話が出てきて、気づけば1時間以上の取材に!物知りだけど農業に対しては「まだまだ素人」とすごく謙虚だったのが印象的でした。70歳からの野菜作り、応援しています!