あくまで趣味として。
山の救世主・ふきを育てる
小林さん
広島県・府中市小国町でふきを育てる小林さん。スマホの電波がつながらない山奥で、家の裏庭(というよりは斜面?)に案内されました。出てみてびっくり、ふきの大きい葉っぱと、スーっとさわやかな良い香りが一面に広がっていました。
あくまで「趣味」のふき作り
「ふきを作り始めたのは5年前ぐらい。ずっと建築で、農業はやっとらんかった。趣味じゃな」当初は周りの知り合いに配るだけだったが、どんどん増えてきて道の駅にも出すようになったそう。「うちのは正月には、ふきのとうが出て、周りより時期が早いんよ。他の人が売場に出すようになったらもう出さん。喧嘩はしない」あくまで自分は趣味で貫くという姿勢が伺えました。
山の救世主を育てる
「うちのは洋ふきという種類で、中に穴が開いている。ふきは葉が大きいから、下に草が生えない。しかも猿や猪も食べないのがいい」山は放置すると草で荒れ放題になってしまうからこそ、ふきがその救世主になっていることを初めて知りました。
外で体を動かすのがいい
小林さんは今年で69歳。「やってあと5年だね。これだけでは食えないから、娘が年金もらえるようになったら引き継いでもいいかね。家でテレビ見てるより、外で体動かすのはいいしな」たしかにこの急な斜面を上り下りするのは、若者でも想像がつきません。最後に「食ったことあるか?」と”こごみ”という特産の山菜を手いっぱいに摘んでくれました。
地域のふき農家や、山を守ることなど、何歳になっても視点が外にある小林さんは純粋に格好良いなと感じました。ただ正面の写真だけは恥ずかしいそうで!取材ありがとうございました!